赤い羽根共同募金の強制と町内会

毎年秋になると、町内会の班長には憂鬱な仕事が待っています。そう「赤い羽根共同募金の集金(徴収)業務」です。

地区の家々を回って「外部団体のための集金活動」をしないといけない。自分だってやりたくてやっているわけではない、無理やり集金に回るよう強制されている「被害者」なのに、回った家で「募金といいながら、町内会が集めるやり方はおかしい」、といった抗議を受けることもある。

……本当、「最悪」の一言ですよね。町内会の班長が回ってくると、赤い羽根共同募金だけでなく日本赤十字社や交通安全協会など他の天下り団体のための集金活動も強制されますし。

都道府県/市町村の下部団体、天下り団体でありながら「民間団体」を自称する社会福祉協議会・共同募金会。その自称「民間」団体の資金集めを役所の指示命令で住民に強制する仕組みが、「赤い羽根共同募金」です。

自称「民間」団体の中のオヤクニンサマ(税金から給与を受け取る社会福祉協議会管理職や共同募金の中から「報酬」を抜いていく天下り共同募金会役員)たちにとって、自分たちのための資金集めに住民を強制動員するのは「当たり前」といった感覚なのでしょう……。

赤い羽根共同募金に強制動員される町内会の班長

赤い羽根共同募金は、集金額の大半を町内会に集金させています。全国で見れば3/4程度、自治体毎に見ると95%以上などほぼ全額を町内会に集金させている市町村も少なくありません。

実質的には、役所が主導する強制動員システムの下で集金に回るよう強制される「町内会の班長(当番役員)」に集金させているわけですね。

自らの意思、社会福祉協議会や共同募金への賛否など無関係に「役所から投げつけられる町内会の仕事」で赤い羽根共同募金の集金に回るよう強制された経験をお持ちの方も多いことでしょう。

また、こうした強制動員される班長による町内会の集金という「断りにくい状況」を作り出して「寄付」を強制徴収する共同募金の手口は、開始直後からずっと問題になってきたわけです。